過去の記事「移動ができるちいさな家、タイニーハウスとは?」でまとめたように、タイニーハウスの定義は厳密にはありません。
しかし、小屋、タイニーハウス・トレーラーハウス、キャンパー(バンライフ)など、様々な暮らし方が広まってきている中で、何が違うのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
今回は、それぞれの違いやメリット・デメリット、特徴について考えていきます。
各要素からみたイメージ
まずは一般住宅、小屋、タイニーハウス、キャンパー(バンライフ)を・価格・大きさ(平米数)・居住性・趣味性・固定・可動の側面から領域を分類したのが以下の図となります。
それぞれの要素に近いほど、それに特化しているということになります。
あくまで私の脳内のざっくりとしたイメージですので、参考までにしてください。
ここからは、一般住宅、小屋、タイニーハウス(トレーラーハウス)、キャンパー(バンライフ)それぞれについて細かくみていきます。
一般住宅(戸建・マンション)
居住性が高く構造がしっかりしており、価格も高いのが戸建やマンションといった一般的な「住宅」。
価格は新築なら1500〜4000万円前後(億単位もありますが・・・)で、通常住宅ローンを組んで購入します。
メリットは、基礎を打って建物を土地に固定するため、そのぶん構造はしっかりしていること。また、プロが設計・施工をするため耐震性能などもバッチリ。広さも取れるので大人数で住んでも快適です。
タイニーハウスやバンのように重量の制限がないため、木材やコンクリートといった多様な材から選ぶことができます。
デメリットやはりその価格の高さと、移動ができないという点。
30年近い住宅ローンの返済と、売却しない限りそこに住み続けなければいけないプレッシャーもあります。
さらに面積が大きいぶん、建てる土地も広いものが必要となるため、建物だけでなく土地を購入する費用や固定資産税も高額になってきます。
一般住宅はこんな人におすすめ
・耐震性や断熱性能を重視する
・移動する必要がない、一つの場所に根付いて暮らしたい
・大きな空間で広々暮らしたい
小屋
小屋は特にタイニーハウスと混合されやすのですが、主な違いはその価格と可動性にあります。
小屋は基本的に建築確認申請や固定資産税の不要な、10㎡(約6畳)未満の大きさがほとんど。
自作することもできますし、既製品でも100〜300万円ほどで購入でき、無印良品やsnowpeakといった大手メーカーも販売しているため、手に入りやすいのが特徴です。
この大きさならではのメリットは、やはりDIY(自作)がしやすいこと。
確認申請のいらない大きさであれば家の庭につくったり、小さな土地を数十万円で購入し、仲間同士で作って週末の拠点にしたり別荘にする・・・なんていうのも小屋ならではの楽しみ方です。
また、タイニーハウスのように車で牽引することはできないものの、小さなものであれば自分の手で解体したり、そのままトラックの荷台に乗せて移動させることのできる手軽さもあります。
一方で小屋のデメリットは、コンパクトすぎて小屋のみで生活するのはかなりのツワモノでないと難しいところ。
しかしこの小ささにこそ、そこで過ごす者をわくわくさせる、ロマンがたくさん詰まっているのも事実。
居住用途でなく、趣味のスペースや母屋と併用して使うにはぴったりだと思います。
小屋はこんな人におすすめ
・趣味のスペースや離れがほしい
・DIYが好き、個性を出して自作してみたい
・あまりお金はかけたくない