見所いっぱい!2019タイニーハウスフェスティバルオーストラリア

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©︎Yuki Soma

2019年3月23・24日、オーストラリア初のタイニーハウスの祭典・Tinyhouse festivalが開催されました!
私は実際に参加してきたのですが、いや〜想像以上に充実した内容でとても面白かったです。

この記事ではオーストラリアでのタイニーハウスの現状を踏まえつつ、フェスティバルの様子をご紹介していきます!

《この記事は全2ページです。》

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オーストラリアのタイニーハウスムーブメント

Photo by Holger Link

日本から飛行機で約10時間、南半球の自然豊かな国・オーストラリア。
国土は日本の20倍以上、人口は日本の5分の1程度と、日本と比べて人口密度が低いイメージがあるかもしれません。

しかし内陸部は高温・乾燥帯が占めるため、国土の約1%程に過ぎない肥沃な海岸沿いの地域に人口の80%以上が集中し、シドニーやメルボルンといった都市部は家賃が高騰し、高止まりしているのが現状です。

オーストラリア人が抱える住宅ローンは平均AU$475,000(約3,700万円)にものぼると言われていますが、一方タイニーハウスはセルフビルドでAU$10,000~AU$50,000(約78〜390万円)、既製品でAU $50,000〜100,000(390〜780万円)。

高額なローンを組まずとも快適で、移動ができる家・タイニーハウスは近年注目を集めており、現在オーストラリアには少なくとも300棟以上のタイニーハウスがあると推測されています。

じわじわとタイニーハウスムーブメントが起こりつつあるオーストラリア。
そんな中、ついに今年始めてタイニーハウスの祭典・タイニーハウスフェスティバルが開催されました。

フェスティバル概要・プログラムについて

まずは、フェスティバルの概要についてご紹介します。

日程は2019年3月23〜24日(土・日)、場所はメルボルンから電車で2時間ちょっとの人口約14万人の都市・Bendigo(ベンディゴ)で行われました。

Bendigoのシンボルの噴水。歴史ある街並みが美しい。©︎Yuki Soma

参加費は1日チケットがAU$25、2日間通しチケットがAU$40。
Dee WilliamsやBryce Langstonの特別クラスを受講する際は、別途AU$39がかかります。(※1AU$=79円)

プログラムはエリアが分かれており、主に・アウトドアステージ(ワークショップやトークイベント)・スクリーニング(映画)・レクチャー(講演)などから、自分の好きなものを選び、参加します。

23日(土)のプログラム


24日(日)のプログラム

「タイニーハウス居住者に聞くQ&A」「タイニーハウスビルダーに聞くQ&A」「オフグリッドコーヒーの淹れ方実演」「古材を使ったセルフビルドについて」・・・など、タイトルだけでワクワクしてしまう、盛りだくさんのプログラム!

興味のあるものが同時刻に開催されている場合は、どちらかを選ばねばなりません。ぐぬぬ・・・。

キャンパーやタイニーハウスを体験しよう!

フェスティバルの一番の見どころは、なんといってもタイニーハウスの体験!
時間制限はなくいつでも可能なので、各プログラムの隙間時間に体験していきます。

©️Yuki Soma

とにかく沢山の人、人、そしてタイニーハウス!
年齢層も20代のカップルから高齢者まで幅広く、オーストラリア中から集まった人々で賑わっていました。

タイニーハウスやキャンパーは40台以上が展示されており、7割程が個人の自作、残りの3割程が既製品といったところ。

中でも多かったのが、キャンパー。
キャンパーとはハイエースなどの大きめのバンを改装して居住空間をつくること。そこで旅をしたり、暮らすことを「バンライフ」といいます。

キャンパーの特徴は大きさや快適性よりも「移動」を重視しているため、水回りなどの設備が最小限であること。トイレはコンポストトイレまたはキャンピングカー用の簡易水洗、シャワーはタンク式、電気はソーラーパネルと、必然的にオフグリッド寄りになります。

そのため、キャンパー100%で暮らしているというよりは、RVパーク(キャンプ場)や公共施設を上手く活用しながら生活している人が多い印象でした。

芝生が敷かれたバルコニーもポイント©︎Yuki Soma

こちらのキャンパーのオーナーは、20代の若い夫婦と生まれたばかりの赤ちゃん。
AU$26,000(約205万円)、12ヶ月かけてバスを改装したそうです。


やさしい色合いのインテリア©︎Yuki Soma

水回りはなく、寝るだけのスペースととてもシンプル。
グリーンを取り入れたやさしい色合いのインテリアが可愛らしいですね!

アメリカのスクールバスってかわいいですよね!©︎Yuki Soma

こちらのスクールバスを改装したキャンパーはたった4ヶ月、AU$180,000(約140万円)かけて作ったそう。
カップルと猫さん1匹がオーナーです。

大きな窓が活かされ、明るい室内©︎Yuki Soma

シャワーはありませんがコンポストトイレ、ソーラー発電を利用したIHコンロと冷蔵庫があるため、一通りの生活には不便しなさそうです。

人気のタイニーハウスには、長蛇の列が!©︎Yuki Soma

移動式のタイニーハウスもちらほら。
タイニーハウスの方が数が少ないこともあり人気で、長蛇の列ができていました!見学まで30分近く並ぶこともしばしば。炎天下の中は辛いですね・・・!

木とガルバリウム鋼板で作られたタイニーハウス。©︎Yuki Soma

室内は意外と広く感じます!©︎Yuki Soma

こちらのタイニーハウスはわずか13㎡程の室内にベッドルーム、リビング、キッチン、トイレ、シャワーがコンパクトにまとめられていました。
写真には写っていませんが、トイレとシャワーは水道・電気に繋がれた一般家庭と同じタイプのもの。

以前この記事で触れましたが、入り口を側面に設け左右に振れる間取りは、空間効率がよいのが特徴です。

どんどん出来上がって行く様子は、迫力満点!©︎Yuki Soma

会場中央の、ライブビルディング!

2日間に渡るタイニーハウスフェスティバルの最中に、1棟のタイニーハウスを完成させていきます。
写真は2日目の朝の様子。最後までいられなかったので完成まで見れなかったのが残念でした・・・!

よく見るとステージはトレーラーになっています! ©︎Yuki Soma

こちらは、屋外ステージでのトークイベント。
実際にタイニーハウスを作った人々や住んでいる人々が、対談形式でタイニーハウスに住むに至ったきっかけやリアルな生活について語ります。

「タイニーハウスは、人生は仕事だけじゃないと教えてくれたの。忙しない社会での生活は、降りることのできない電車に乗っているようなものだった。少し勇気は必要だったけど、そこから降りる選択をしたとき、人生はとても豊かになったわ。」

タイニーハウスに住み始めた女性は、起こった変化をこのように話していました。

モノも、家の大きさも、複雑な人間関係も、仕事も全てダウンサイジングする。

たったそれだけのことですが、それをきっかけに仕事にも暮らし方にも大きな変化が起こり、現在は1週間に17時間程の労働時間で、以前よりずっと豊かな暮らしを送っているそうです。

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