隠れた価値に光を。ツリーハウス・なんじゃもんじゃカフェ

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神奈川県横浜市三ツ沢中町にあるツリーハウス・なんじゃもんじゃカフェにお邪魔してきました。

お店は残念ながら2017年末に閉店をしてしまいましたが、現在は併設のシェアハウスの憩いの場として使われているそうです。

今回このツリーハウスに息を吹き込んだ舛本佳奈子さんに会いに行ったところ、特別に中を見せていただくことができました。

photo by Yuki Soma


遡ること7年前の、2011年。

この土地は傾斜地に竹藪さらには車が侵入できない、いわゆる「手のつけられない」物件でタダ当然の値段で売られていたそうです。
そこに立つ大きな木も何度も切り倒されそうになりましたがそれを許さず、長年じっと佇んでいました。

そしてついに、大関商品研究所がこの土地を購入。
伐採や建築を引き受けてくれる業者も中々いなかったため、みんなで約1年かけ竹やぶを切り開き、シェアハウスを建て、この木はツリーハウスとなることに。

©️大関商品研究所(http://ozekilab.jp)

ツリーハウス中はこじんまりと、落ち着く大きさ。ロフト席もあり、最大8名ほど入ることができます。

通常ツリーハウスは木の枝の上に小屋を作ることが多いのですが、なんじゃもんじゃカフェの特徴は木の枝ひとつひとつが構造を作っていること。ツリーハウスの中にいると、この大きな木に抱かれているような気持ちになるのが不思議です。

「風が吹いて木が揺れると、ツリーハウスも一緒に揺れるんですよ(笑)」と舛本さん。

カフェとして営業していた2012年〜2017年の間は数え切れないほど多くの人が訪れ、沢山愛されてきました。
この木はそのために成長し枝を伸ばし、何百年もここに佇んできたのかもしれません。

土地も、建物も、木も。
価値がないと見捨てられ、ただじっと、誰かがその唯一無二の魅力を引き出してくれる日を待っているものはこの世にたくさん存在します。

舛本さんは芯がありながら、その時々の出会いを紡ぎ、それが本来輝く形にしていく。
でもただがつがつと働くのではなく、自分の人生や周りの人をきちんと大切にする。

そんな、人としても女性としても尊敬できる生き方をしていました。

彼女の次の挑戦、横浜でかつてバーとして活躍していたバス・The Old Busを沼津で再活用するプロジェクトも今後、注目です。

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